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2014.01.21 三行決定
日本の裁判制度は,三審制が採られています。
そのため地方裁判所を第一審として起された裁判の判決に不服がある場合,控訴審としての
高等裁判所,更に上告審としての最高裁判所の判断を仰ぐことができるようになっています。

ただ,最高裁判所は,日本に1つしかなく,裁判官は15人しかいません。
もし,最高裁判所に上がってくる全ての事件をまともに審理していたら,
とてもじゃないですが,日本の司法制度は立ち行かなくなります。
そのため,民事訴訟法では,上告理由を憲法解釈の誤り等に厳しく制限する一方,
別途最高裁判所の裁量で受理するかどうかを決める上告受理申立を認めています。

もっとも,最高裁判所が上告に理由があると認めたり,上告受理申立を受理
したりすることは,なかなかありません。

最高裁判所が適法な上告理由がないと判断したり,上告受理申立を受理しない場合は,
「判決」ではなく,「決定」という形式で通知します。
これが定型文による極めて簡素な文章のため,「三行決定」などと呼ばれています
(実際は三行以上ありますが。。)。
ある最高裁裁判官経験者の方によると,最高裁に上がってきた事件の9割以上が
三行決定で処理されているそうです。

私も,この三行決定を受け取ったことがありますが,本当に悔しいものです。
最高裁に至るまでに既に数年裁判をやっていることもありますし,上告提起や
上告受理申立をしてから決定が出るまでに更に何年もかかることもあり,
三行決定を受け取るまでの間に事件への思い入れが強くなっているので,
悔しいのは当然です。
その最後の最後で突きつけられるのが,木を鼻でくくったような三行決定なのですから,
余計に悔しさが増すわけです。

そして,我々代理人以上に,依頼者さんの悔しさは途方もないものだと思います。
最高裁の決定が出てしまうと,もはや争うことができなくなるわけですから・・・。

依頼者さんにとっては,悔しさもさることながら,ちゃんと理由書等を検討した上で
なされた判断なのか疑いを抱くことも多いようです。

勿論,最高裁の事務処理量が膨大なのは理解していますが,国民にとって最後の砦なので,
もう少し何とかならないかなあと思うときもあります。


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