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身に覚えのない罪で捕まったときの対処法の2回目になります。

その1はこちら

その2 調書の作成の際は慎重に

取調べが進んでいくと,要所要所で調書(供述調書)が作成されます。

刑事が作る調書のことを,司法警察員面前調書(員面やKSとも呼ばれる。)といい,
検察官が作る調書のことを,検察官面前調書(検面やPSとも呼ばれる。)といいます。

刑事や検察官は,調書を作り終えると,被疑者に読み聞かせたり,
実際に調書を読ませたりして,内容を確認させ,被疑者に署名と押印(指印)をさせます。

多くの方は,あまり意識することなく,流れで署名・押印してしまうのですが,
実は,この署名と押印がその後の刑事手続に重大な影響を与え,
天国と地獄を分ける
ことにもなりかねないのです。


捜査段階で一度自白調書を取られてしまうと,その後に否認に転じたとしても,
刑事裁判では,その自白調書が証拠として採用されてしまい,自白調書どおりに
事実認定がされてしまうことがほとんどです。

「刑事の取調がきつくて,つい嘘の自白をしてしまったが,裁判官は
きっと分かってくれる。」などと思っている人も多く,実際にそう考えて
やってもいないことを自白してしまう人が後を絶ちませんが,これは大間違い。

裁判官というものは,ものごとを,合理的か不合理かで判断する生き物です
(そのこと自体が悪いわけではありませんし,非難しているわけではありません。)。
ですから,やってもいないことを,「やった。」と言うことはあり得ないという
前提に立って事実を判断しますので,一度でも自白調書を取られてしまうと,
後でこれを覆すことは非常に難しいのです。

裁判で,取調中に暴力や利益誘導があったなどと主張して,自白調書の信用性を争っても,
そのような不当な取調べそのものを証明する証拠など存在しないことが普通であり,
非常に難しい戦いを強いられることがほとんどです。
本来であれば,取調べを全部録画しておくのがベストなのですが,現在のところ
まだそのような運用は認められていません。

また,自白調書でなくても,取調官はプロなので,犯罪事実を否認する調書の中に,
被疑者にとって不利益な事実を,巧妙に忍び込ませていることもあります。
ですから,調書を作成する場合は,極めて慎重になる必要があります。

調書作成の際に注意すべき点は,以下のとおりです。

⑴ 内容の確認はしっかりと

調書に署名・押印を求められたら,内容をしっかりと確認してください。
読み聞かせだけだと内容を正確に判断できないことも多いので,
必ず自分の目で読むようにしてください。

⑵ 問題がある場合,訂正を求めること

内容を確認して,事実と違う点や表現が気になる点があれば,
すぐに訂正を求めてください。
これは権利なので,遠慮することは全くありません。
先ほど書いたとおり,一度出来上がってしまうと争うことが非常に
難しいので,どんな細かいことでも訂正してもらってください。

⑶ 必要であれば署名・押印を拒否すること

被疑者には,署名・押印をしなければならない義務は一切ありません。
自分の意思でしたければ,すればいいのです。被疑者には黙秘権が認めら
れているからです。

ですから,取調官が調書の確認や訂正に応じない場合や事実と違う内容の
調書を強引に作成しようとする場合は,迷わず署名や押印を拒否してください。
署名・押印を拒否すると,途端に取調官の当たりがきつくなりますし,
色々なことを言って(たとえば,「署名・押印を拒否するような奴は,刑が
重くなるぞ。」とか。),署名・押印をさせようとしますが,そこは頑張って
耐えてください。

⑷ ひどい場合には完黙もあり

調書の訂正に応じないというレベルを超えて,取調官がこちらの言い分を全く
聞こうともせず,とにかく自白を採ることだけに血道をあげている場合は,
最終手段として完全黙秘するという方法もあります。
取調べは苛烈を極めるかもしれませんし,被疑者自身の精神的なダメージも
大きいですが,取調官が一番困るのはこれだそうです。


次回は,弁護士の重要性についてです。

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