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いわゆる「イソ弁」についての記事を書こうと思っていたのですが,
最近,弁護士業界とは無関係の友人から

「お前の使うちょっとした言葉の意味が分からんので,記事もよく分からん。。」

というクレーム(?)をいただきました。
そこで,今回は「イソ弁」やその他の形態の弁護士について説明しようと思います。

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「イソ弁」というのは,「居候(いそうろう)弁護士」の略称で,
法律事務所を経営している弁護士から雇われて給料をもらっている
弁護士のことをいいます。
反対に,イソ弁を雇っている経営者の弁護士のことを「ボス弁」といいます。

このような名前が付いたのは,元来,弁護士は自分で事務所を構えるのが
本来の姿であるという考え方があったからだと思われます。
従来,弁護士は,まずボス弁に雇われて,ボス弁の仕事をしながら,徐々に仕事を
覚えていき,数年くらいでボス弁から独立して,自分の事務所を開設するというのが
セオリーでした。
つまり,かつての弁護士業界は,職人的な徒弟制度の下成り立っていたわけです。


しかし,日本に弁護士というものが登場してから長い年月が経ち,
弁護士・法律事務所にも色々な形態が現れました。

昔は,弁護士といえば,個人で事務所を開くことが多かったですが,
現在では,何人かの弁護士が集まって経営することも多く,
その場合の共同経営者の弁護士は,「パートナー(弁護士)」と呼ばれます。

また,近年,大都市圏にある大企業を相手にするような事務所が競争力を付けるため,
合併を繰り返して,在籍弁護士が数十人から100人を超すような大規模事務所
も現れています。そして,そのような事務所では,経営に参画する弁護士と
雇われている弁護士に分かれており,後者を「アソシエイト(アソ)」などと
呼ぶことが多いです。

「パートナー」と「アソシエイト」の関係は,事務所によっては,旧来型の
「ボス弁」と「イソ弁」の関係と同じ場合もありますが,ある程度の規模の
事務所になると,「アソシエイト」から「パートナー」に昇格することも想定
されており,全く同じではない場合もあります。

また,近年は,法律事務所ではなく,特定の民間企業に就職する「インハウスロイヤー」や
任期付で公務員となるケースも増えています。


そして,法曹人口の大幅増加を掲げた司法制度改革の結果,
ここ10年ほどで弁護士の数が爆発的に増加した影響で,
新規登録の弁護士を既存の事務所がキャパオーバーで受け容れられず,司法試験に
合格しても就職できない人が大幅に増えており,社会問題化する事態になっています。

そのため,いわゆる「イソ弁」の過程を経ないで,いきなり自分で事務所を構える
「ソクドク」(「即時独立」の略)や「タク弁」(「自宅開業弁護士」の略)等の
言葉が登場するに至っています。

勿論,以前から,司法修習を終えてすぐに独立する弁護士や,自宅で開業する
弁護士がいなかったわけではないのですが,ほとんどの場合就職できないという
理由からではなく,他の理由からそのような選択をしただけで,現在の「ソクドク」
等とは本質的に違うと考えられているのです。

また,このような状況下で,既存の事務所に在籍する形を取りながら,
経営者から給料をもらわず,経営にも参画しない形態の弁護士も現れており,
他の事務所の軒先を借りているということで,「ノキ弁」と呼ばれています。

この「ノキ弁」には,更に様々な形態があり,主に,①事務所に経費を入れない形態,
②毎月固定額の経費を入れる形態,③売上に応じた経費を入れる形態等に分かれる
ようです。
②になると,限りなく「パートナー」に近づきますが,事務所の経営に口出し
できない他,事務員が利用できない等の制限が課されていることが多いようです。
また,1年目は①ですが,2年目以降は②または③という複合型となっていることも
多いようです。


運良く既存の事務所に就職できて,晴れて「イソ弁」となれても,以前に比べて
圧倒的な買い手市場になっていることから,低い給料(報酬)に甘んじたり,
事実上使い捨てのようにされたりして,劣悪な勤務条件に泣かされるケースも
増えているようです。

このまま行くと,弁護士資格を持ちながら,弁護士になれず,
資格を生かせるような仕事にも就くこともできない人が大量生産されることにも
なりかねず,早急な法曹人口の抑制(司法試験合格者の削減)が望まれます。
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