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今日,担当している刑事事件の判決言渡しがありました。

通常,刑事事件の判決言渡しでは,主文と呼ばれる判決の結果から読み上げられ,
次に理由が読まれます。

主文の例を挙げると,被告人を懲役3年にする場合,
「被告人を懲役3年に処する。」
懲役2年で執行猶予を3年間付ける場合,
「被告人を懲役2年に処する。
この裁判確定の日から3年間その刑の執行を猶予する。」
というようになります。

通常ならば執行猶予が相当なケースであっても,たとえば薬物犯罪の初犯
で前科や前歴がない場合や非常に事案が軽微な場合はともかくとして,
弁護士は,心の片隅に「でも,実刑になったらどうしよう・・・。」
という不安を抱えながら,判決の言渡しに臨むものです。

今回の事件も,普通にいけば執行猶予が付くケースだったので,
そんなに心配はしていなかったのですが,それでもやっぱり多少の
不安はありました。

今回の裁判は,裁判官3人で審理する合議事件でした。
合議事件の判決は,真ん中に座っている裁判長が読み上げます。

そして,始まった判決言渡し。

「被告人○○を懲役○年に処する。」

ここまでは,実刑でも執行猶予でも同じです。
しかし,実刑になる場合,検察官の求刑からある程度減った期間の
刑期になることが多いのですが(たとえば,2年の求刑の場合に
刑期が1年6月となるような感じです。),今回は,求刑どおりの
刑期となったため,この時点で「よしっ,執行猶予だっ!!」と半ば確信しました。

が,しかし・・・・・

「未決勾留日数中40日をその刑に算入する。」

と続き,そこで言渡しが止まってしまっため,思わず

「エッッッ?????!!!!!!」

となってしまいました。

未決勾留日数とは,すごーく簡単に言うと,身柄を拘束されてから判決が出るまでの間
留置施設にいる期間のことです。
未決勾留日数がそれなりに長期に及ぶ場合,その一部が刑に算入されることが
多いです。
しかし,執行猶予が付く場合,とりあえずは刑務所には行かないのですから,
未決勾留日数を刑に算入することは比較的少ないです。
そのため,「うわっ,実刑なのか!?」と驚いてしまったわけです。


もっとも,その後一呼吸か二呼吸置いて

「この裁判確定の日から○年間その刑の執行を猶予する。」

と続いたため,ホッと胸を撫で下ろしました。。

未決勾留日数算入を読み上げた後,すぐに執行猶予を言い渡せばいいのに,
あえてワンテンポ間を持たせたため,非常にドキドキしてしまいました(苦笑)
裁判長によっては,こういう芝居がかった(と言ったら失礼かもしれませんが。)
判決の言渡しをすることもあります。

勿論,被告人の肝を冷やさせて,二度と法廷に来させないように
するための演出なのでしょうから,それが悪いとは全く思いませんし,
実際に今回の被告人の方も,裁判長の思いどおりのインパクトを受けていました(笑)。

でも,弁護人の私がこれだけドキドキするのだから,被告人本人の受ける
プレッシャーはハンパないのだろうな~と思います。

被告人の方には,今日受けた裁判長の洗礼を忘れずに,二度と
犯罪を犯さないようにしてもらいたいと心から願っています。
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